2019年10月22日火曜日

吉藤オリィさん著書「サイボーグ時代」感想&分身ロボットカフェに参加しました!

皆さん、こんにちわ

今回は吉藤オリィさん著書「サイボーグ時代」を読んだ感想と2019/10/7~10/23にかけて期間限定でオープンしている分身ロボットカフェに参加した様子をお伝えします。




本当は本を読み終わってすぐブログに綴ろうと思っていたのですがなかなかまとめ切れず記事を寝かせてしまっていました。。

ですが今回カフェに参加するという機会を頂いた事に後押しされて記事を仕上げ、公開する事にしました!

●吉藤オリィ(吉藤健太朗)さんとは

まず著者である吉藤オリィさんについて簡単ではありますが触れたいと思います。


吉藤さんは学生時代に起業したオリィ研究所という会社の代表取締役所長をされております。
オリィさんは米Forbes誌でもアジアを代表する若手イノベーターとしてを世界でも注目されており、既にご存知の方も多くいらっしゃると思います。

今回取り上げる著書「サイボーグ時代」にも書かれていますがオリィさん自身が小学生の時に不登校となり孤独という苦しみを自ら経験するなかで「人間の孤独を解消する」ことをミッションに掲げるとともにテクノロジーによって「できない」を「できる」に変えるため日々研究開発をされてらっしゃいます。

●なぜ私が分身ロボットOriHimeに心を動かされるのか

私が吉藤オリィさん、分身ロボットを知るきっかけとなったのは2018年に分身ロボットカフェをニュース等で知ったからでした。

これを見て私の脳裏に真っ先に浮かんできたのは父でした。個人的な事なのですが私の父はガン(上行結腸、盲腸ガン)で約2年間、抗がん剤治療など闘病生活を続け2017年11月に亡くなりました。来月は三回忌を迎える事になります。

父は団体職員を務める一方、毎日早起きして自宅の庭や畑で野良仕事に励み、休日も早朝から昼頃までずっと土を触っている、そんな生活でした。

定年退職してからも父は変わらず早起きして畑や庭の手入れをしたり、孫が生まれれば記念樹を植えてくれたり、新鮮な野菜や綺麗な牡丹の花を咲かせて私たち家族を喜ばせてくれました。

父にとって子供時代から野良仕事が体に染みついており、ライフワーク、生きがいとなっていました。

そんな父が癌(ステージ4)と診断され、患部摘出の大手術を経て入退院を繰り返す生活を余儀なくされました。更に抗がん剤の副作用とも戦う生活となりました。

働き者で土との触れ合いを生きがいにしていた父にとって体を自由に動かせず悶々とした日々を過ごしていたんだと思います。

そんな父の状況とALSやSMAで寝たきりの生活をされている方たちがどうしてもオーバーラップして感じておりました。

そしてこの著書にも書いてあるように、分身ロボットを利用すればベッドにいながらも孤独から解消され、自分の生きがいであった土いじりも出来ただろうと。

また、父は亡くなる直前まで自分自身で気力を振り絞ってベッドからトイレに移動するようになるべく人様には迷惑かけないような振る舞いを最後まで心がけていました。

これも著書にあるように自分自身で介護をするというところにもリンクしていました。

こうした経験が分身ロボットを自分事として心から応援したくなってしまうのです。

私や家族も将来病にかかり寝たきりになる事も十分あり得ますし非常に考えさせられます。

体の自由を奪われる困難にあっても希望を捨てず孤独にならずにいれるOriHimeを心から応援したいと思っています。

●この本で語られていること

そんな可能性に満ちた OriHimeを生み出した吉藤オリィさんがこれからの時代をどのように生きていくかを記した本がこの「サイボーグ時代」だと思います。

本の内容としては11章で構成されていますが、11章とは言っても内容の面白さ、分かり易さであっという間に読んでしまいました。



これまでの日本社会における評価基準を万能評価主義、減点主義と表現しています。

兎に角どの分野でも当たり障りのない平均的な人間である事が好まれるという、要は突拍子な事はせずルールに従順な人間が正解であるかのような雰囲気を醸し出していると指摘
しています。

特に日本では他人とは異なる事をやることで仲間外れにされたり奇異な目で見てしまう風潮、同調圧力が存在しています。

人は誰しもが得意不得意な分野が存在します。その不得意を無理に矯正する事はこの時代にはあまり意味がない事ではないかと吉藤さんは投げかけています。

現在は不得意なことを解消してくれるテクノロジーが増えており、「努力、根性」といった根性論を振りかざして血のにじむ思いで不得意な事を克服する必要は無く、自分の得意な事や楽しんで集中出来る事に注力する「適材適所主義」社会を提唱しています。

また、インターネットによってこれまでの自分の生まれた場所に縛られることなくコミュニティを形成できる新しい社会、「ムラ社会2.0」といった表現もされています。
 
自分が不得意な事もネットを通してコミュニケーションを図る事で解決策を見出す事が出来ます。

TwitterなどのSNSを通したコミュニケーションは、発した言葉を世界中に一気に広める事ができますしコミュニティを自らが創造する機会にあふれているといえます。

また「老若男女平等社会」という言葉で世代間の壁、価値観の差異に関してもとても寛容に受け入れている姿勢が素晴らしいと感じました。まさにダイバーシティとインクルーシブな考え方です。

老いも若きも一人の人間でありお互いがリスペクトし合って良い点を学び合う、そんな社会を目指してらっしゃる事に深く感銘を受けました。

各章の最後には「まとめ」が記載されており章の振り返りが出来るという事でより一層理解が深まりますし、とても分かりやすい言い回しが散りばめられており、吉藤さんのアイデアがすっきりと腹落ちするところもこの本の良い点だと思いました。

章ごとに内容を整理出来ると良かったのですが、皆さんも実際に手に取って読んで頂けると嬉しいです。

●分身ロボットカフェの様子

2019/10/7~10/23に開催された分身ロボットカフェ「DAWN CAFE」は大手門タワー・JXビル1Fにある 3 x 3 Future Labで開催されました。

https://dawn2019.orylab.com/


私の職場が神保町という事もありカフェまでは徒歩で20分程の場所だったので昼休みの合間をぬってカフェの見学をしていたのですが、やはりどうしても参加したくなり21日の昼休みに再度訪問し当日券を購入しました。

実はこの時既に定員が埋まってしまっていたのですが、受付スタッフの方が何とか調整して席を作って頂いた事、そしてその幸運にとても感謝です。

この日、会社は時間有休をとって16時の枠に参加させて頂きました。

1番のテーブルに案内されました。同じテーブルには2組の親子連れの方と一緒に参加させて頂きました。

この回の司会はOrihime-Dのパイロットとしてまやさんが務めてくれました。
Twitterで緊張しっぱなしとおっしゃってましたがアジェンダをしっかり説明され立派に司会を務められてました!



そして1番テーブルでOrihimeパイロットを担当してくれたのは「竹久滉人(たけひさひろと)」さんでした。



ひろとさんは大阪に住む高校三年生という事でした。
中学生の時にOrihimeと出会って、高校生活も楽しく過ごされているそうです。

ひろとさんは視線入力ではなくマウス操作によってOriHimeを操作しているそうです。

趣味は映画鑑賞という事で、スターウォーズの新作を楽しみにしているとの事でした。
OriHimeがもっと進化してOriHimeに乗って映画館に行けるようになったら良いよね!
オリィさんに頑張ってもらいましょう!と談笑しておりました。

同じテーブルの子供たちもOrihimeの動きにとても興味を惹かれていたようです。

OriHime自身の仕組みなども教えてくれてとても楽しいひと時を過ごせました。

●分身ロボットカフェを通して感じた事

ALSやSMAなど難病により体の自由を奪われる方にとって分身ロボットは自分と社会を繋ぐ大切なテクノロジーになる事は誰もが感じると思いますが、このテクノロジーは難病の患者だけでなく医師など医療従事者など我々健常者も活用するシーンが多くあると感じました。

分身ロボットを利用する事で、その場にいなくても遠隔診察など出来るとおもいますし、往診においても分身ロボットを現地に送って診断をする事も出来ると思います。

更にセカンドオピニオンが必要であれば、別の医師へも瞬時にパイロットを切り替える事で患者に負担をかける事なく効率よい医療が実現するのではないかと思いました。

また先日は台風19号で広い地域で甚大な被害が出ていましたが、医療や防災に従事される方は暴風雨の中出勤しなければならない状況もOriHimeによってカイゼン出来る可能性を秘めていると思います。

これからもOriHimeは進化し続けると思いますし、このテクノロジーによって不可能を可能にしていくシーンを私たちは目撃していくことになると思います。

私は金銭的にはささやかな支援しか出来ませんが、こうして情報発信をする事で少しでも多くの方に知って頂ければと思います。

より多くの方が素敵でハッピーな未来を思い描けるようこれからも応援していきたいと思います!

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